ビジネス実行体系の各フェーズの内容

前回は、ビジネス実行体系とその中の上流での肝はビジネスモデルであることを指摘しましたが、詳細に入る前に、提示した下記の体系にある各フェーズの内容について概観しておきましょう。

(1) 戦略
(2) ビジネス(事業)モデル
(3) ビジネス(事業)プロセス
(4) 業務プロセス
(5) 業務オペレーション

最初にある戦略ということですが、前回も言いましたが、戦略策定は通常トップダウン的に行われます。すなわち、企業理念やビジジョンをベースにして、様々な分析を行い、そのポジションに応じた戦略が講じられるわけです。しかしながら、トップダウン的だけではなく、ボトムアップ的なアプローチもあると考えています。それが、これまで書いてきた「ボトムアップ戦略立案」のことになります。簡単に言うと、ビジネスモデルに埋め込まれた自社の強みを生かして、どうビジネスモデルを変えていくのかも戦略になるということです。

さて、ビジネス実行体系の上流での要諦であるビジネスモデルということですが、ビジネスの基本的な構造と機能のモデルということになります。難しい言葉で言うと「組織能力」と「価値提供力」です。これも簡単に言うと、顧客を獲得してから、経営資源を使って、商品を提供して収益をあげる仕組みとなります。

ビジネスモデルは書いただけでは何もなりませんから、それをどう実行するかが大事なことになります。その実行の主体はプロセスと考えています。いきなり業務システムというようにはしないでください。ITはまだ出てきません。ビジネスプロセスを表現するのがビジネスプロセスということになります。

ただ、このレベルのものは、まだプロセスといっても、抽象度高い機能群を並べてものに近いと思います。そうした、ビジネスプロセスをさらに分解したものが業務プロセスです。ここでは、実行を意識した構造になってきます。そして、ここでプロセスという言い方をしていますが、業務システムというのは、システム機能を除けば、基本的にはプロセスだけではなくて、その他に、データ(情報)と機能(ユーザインターフェース)から成り立っています。

ですので、ここでは業務プロセスを広義に解釈して、それらを含んだ全体を業務プロセスと呼ぶことにします。つまり、データ(情報)を参照しながら、UIで操作して、プロセスを回して、新たなデータ(情報)を生成する仕組みと仕掛けを業務プロセスというふうに定義しています。

最後の業務オペレーションは、その業務プロセスを動かすプラットフォームのことで、業務処理案件が来たら、そこで受けて処理を行います。そして、その処理パフォーマンスを制御、モニタリングして、所定の効果を上げるようにします。モニタリングの結果で改善すべきことが出てきたら、業務プロセスの仕組みや仕掛けあるいはオペレーションマニュアルにフィードバックします。

実は、この最後の業務オペレーションという領域の重要性を感じることがビジネスエンジニアの重要なミッションとなります。従来では、ここが見落とされがちで、システムを作って終わりという例が多く見られます。


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