この講座の「ビジネスモデルの記述と分析」でビジネスモデルの構成要素を記述していくようになっていますが、この前提が既存のビジネスありきになっています。つまり、いま実際にオペレーションしている事業があってそのことについて記述していくわけです。

ところが、そういうものとは限らないこともあります。例えば、新規に事業を立ち上げるなんていうのはそれにあたります。そのなかでも、既存の事業エリアがあってそこへ参入するなんていう場合はまだしも、全く新しい分野を開拓しようというときはどうするのかという問題があります。

おそらく、その場合の最大のポイントは商材の設定ではないでしょうか。どんな製品あるいはサービスを持って事業を構築していくのかということになります。顧客を先に決めてとか、強いリソースがあるのでそれを使ってとかいった考え方もないことはないと思いますが、それにしても大事なのは勝負する商材だと思います。

ですから、まずはそうした商材を創造するプロセスが必要になってきます。これはデザインプロセスになりますので、それ相応のやり方がありますが、慶應大学の奥出直人教授(ちなみにうちの社長の指導教授です)の「デザイン思考の道具箱」ではこう言っています。

ステップ1 哲学とビジョンを構築する
ステップ2 技術の棚卸とフィールドワーク
ステップ3 コンセプト/モデルの構築
ステップ4 デザイン- デモンストレーション用プロトタイプをデザインする
ステップ5 実証
ステップ6 ビジネスモデル構築
ステップ7 ビジネスオペレーション

これと、ここで言っているビジネスモデリングの関係で考えていきましょう。ステップ1で事業コンセプトをきちんと定義することでそのあとステップ2でフィールドワークが入りますが、これは観察することを意味します。これからやりたいことが人々の行動とどう折り合うのかとか、人間の欲求とどうマッチングするのかというような検討をするわけです。
ステップ3では商材のイメージを作ります。ここで重要なのは、一番ポピュラーなのはKJ法やブレーンストーミングで発散的に様々なアイデアを出し、そこから収束させていくという方法になると思います。それとある程度のビジネスモデルを作っておいた方がいいように思います。

そして、そのイメージをより具体的に、詳細仕様化しプロトタイプを作ります。そこにはデザインという要素をしっかりと入れておく必要があります。こうしてできた商材を使って、ビジネスを行うためのモデル化を行います。これが、いまこの講座で議論していることになります。

ただ、このデザインプロセスは実践してみると少しばかり変えた方がよいと考えています。そのあたりについてはまた、waditとしての方法論を構築する中でカスタマイズしたいと思います。
 


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