前回は、非定型業務がどこにあるのかということを議論しました。ビジネス活動とプロセス階層の交差点にあることを提示しました。今回は、定型と非定型の違いについて考えてみましょう。前回の議論の中でだいたいのイメージはわいたと思います。

先に定型の方をみていくと、どうもデータの登録・検索・出力をしているところとか、自動化ができている、そしてロジカルだからITにまかせられる、さらにシーケンシャルな処理、つまり逐次的に流れる処理のようだということが浮かんできます。

文字通り決まった形の処理やアクションですから、決まったロジックが書け、それをプログラミングして自動化することができるわけで、その行き着く先はパッケージであったりする。ところが、会社のビジネス活動はそれだけでは動きませんよね。すなわち、非定型的な処理や動作が必ずあるのです。

それでは非定型業務というのはいったいどんな業務なのだろうか。先ほどの定型の対立軸としてみていきましょう。まずは、データの登録・検索・出力というのが定型でしたから、その対立的なものは判断が伴う意思決定ではないかと思うのです。判断というのは様々な状況や条件の中でそのときの最善解(最適解は無理ですから)を出すということです。そうですよね、最善解といったとたん定型ではないことが分かると思います。

つぎに、自動化ということをみてみましょう。IT化イコール自動化であると考えられがちですが、自動化できるものは限られています。それを無理やり自動化したいがために分岐や差し戻しの嵐になってしまうこともあるように思います。自動化ということは人間の手から離れて機械にまかすことで人間が介在しない処理になるわけです。そうなると場合によっては何が起きているのか、どうやってこんな結果がでたのかわからなくなったりします。ですから、自動化すべき対象はよく選別する必要があります。

さて、ロジカルであればITで自動化できるのですが、それがどんどん進んでいくと前述したようにパッケージのような形に行きます。それは、仕事をパッケージに合わせてやりなさいということを意味します。ところが、現実には合わせられなくてカスタマイズやアドオンをしたわけです。それは、ロジックが違ったという面ももちろんあるでしょうが、定型化できない業務が多くあるということではないでしょうか。

実際に皆さんの職場でどうやって業務が遂行されるかをみてみればわかると思いますが、局面で多くの調整、相談やコミュニケーションを頻繁にしながら進めていっているでしょう。そして、それらは情報共有された場で行われていて、けっして決まりきった流れではないはずです。ワイワイガヤガヤやりながら、行ったり来たりして何かを判断し、決定しているはずです。ここが次回お話しますが、大変重要なのです。

さて、定型業務、非定型業務の違いがおわかりなったでしょうか。ぐだぐだ言いましたが、簡単にまとめて言いますと、定型業務というのは、"確定したデータを処理する業務"のことであって、非定型業務というのは、"データを確定する業務"であるということです。
  

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This page contains a single entry by Masanori Wada published on January 12, 2012 10:35 AM.

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