昨日、目黒の雅叙園で開かれた第7回BPMフォーラムに参加する。もう7回目になるわけだが、終わってから事務局の人たちと打ち上げしたとき感慨深けによく続いたたなあと言っていた。ぼくはほとんど出ているので、その変遷というか流れを見てきたが、今回の特徴はおそらくユーザの人たちの割合が増えてきたことではないだろうか。

はじめた当初は、ベンダーの人たちの参加も多く、どちらかというと開発メソッド的な捉え方でBPMは見られていたように思う。そしてある種の期待感があってこれから導入企業が増えてきそうだという観測もあったのである。ところが、IT投資が抑制されているという面もあって、新たな投資案件にBPMを適用するという例がなかなかあらわれないという現象が続いている。

従って、最近の傾向としては開発ツールとしてのBPMSといったトーンが薄れてきて、プロセス改革に向けた、いわゆるビジネスマネジメントの活動といった側面が表に出てきているといえる。これは本来のBPMに近づいたわけだから非常によい方向である。だから、ユーザ企業の人たち関心に答えることをしていかなくてはいけない。

知り合いの何人かのベンダーの人と話していたら、単にBPMSを売ろうとしてもなかなか売れないと言っていた。ツールを売るというスタンスだとシステム屋さん向けにプロモーションすることになるが、情報システム部門のひとたちにプロセス改革といっても通じないと嘆いていた。だから、経営者と事業責任者へアプローチしないといけないのだが、それが不十分で今後の課題だと言っていた。

そうした流れを象徴的に発信した(と思っている)のが、日本BPM協会のBPM推進フレームワークで、フォーラム冒頭でも事務局長の横川さんの方から紹介があり、それを受ける形で午後の最後のセッション「これからの業務改革アプローチ:BPMは、こう取組む~実践事例に見る新・推進フレームワークの有効性~」で報告を行った。

このセッションでは、推進フレームを作ったコモンセンス部会(ぼくもメンバーです)のリーダの岩田アキラさんからフレームワークのコンセプトや意義について話して、そのあとぼくのほうから実践事例を紹介し、後は協会理事である太田大作さんがモデレータとなったパネルディスカションを行った。

全部で55分という短い時間だったので、ぼくのプレゼンも15分しかなく言いたいことが言えなかった面もあるのだが、最低限のことは主張できたかなあと思っている。新しいフレームワークのポイントは、まずは従来のデータベースアプリケーション主体からBPMアプリケーションに軸足を移そうよねというパラダイムの転換を訴えたことがあります。このことは以前からずっと言い続けたぼくとしては大変心強く感じました。

それと、PC、PD、POという3つの環をシンボリックに表現したことです。Process Change(プロセス改革推進)、Process Development(プロセス開発)、Process Operation(プロセスオペレーション)が三位一体となって動く姿を提示している。特にオペレーションの位置を引き上げたことが特記されるところです。従来のBPMではあまり表にでてきていなかったところで、オペレーションできちんと成果をあげなければいくらいい戦略をたてても、いくらいいツールを使ったとしても何ら意味のないことなのである。

ということで、ぼくの年来の主張が埋め込まれたものになり、こうしてプレゼンもさせていただけたことが大変うれしく思う。セッションが終わったあとに出席者のアンケートを見せてもらったのだが、もっと詳しく聞きたいといった声も多く好評だったようななので早速追加セミナーを開こうという話になった。ぜひ、皆さんと一緒になって議論する形で実現できたらいいと思っている。

他のセッションや基調講演にも触れなくてはいけないのだが、まだちょっとプロセスという概念がばらばらのような気がする。ただ、わりと事例を中心にな話されているという印象でよいことだと思うのだが、欧米の金融、保険、証券といった例はまだこれからという日本の企業には突出しすぎているように感じられた。プロセスの適用というのは様々なところがあり、あまり製造業でいう工場のような領域(例えばATM、株取引、切符発券、空港オペレーションなど)は、少し分けて考えた方がいいように思う。
  

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This page contains a single entry by Masanori Wada published on March 7, 2012 12:19 PM.

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