■ アイデア創出はジネスモデル起点で
どういうサービスにするかのアイデアを導出する具体的なやり方について考えてみましょう。アイデアというと斬新なものがパッと浮かんでくるのだと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはほとんどありません。ただそれでも、ぼくの場合は、寝ている時とか新聞を読んでいるときとか風呂に使っている時とかにひらめくことがあります。ですから、いつもメモ用紙と鉛筆を置いておきます。(さすがに風呂場には持ち込みませんが)最近では、iPhoneのメモに書いたり、ボイスメモに録ったりします。

しかしながら、いま言ったように全くゼロから発想するようなものはほとんどなく、もやもやしていたことが晴れるとか、もつれた糸がほぐれたといった感じでしょうか。というのもアイデアというのは、「Webサービスのつくり方」にも紹介してあるジェームス・W・ヤングの言葉のように「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないということである」ということだからでしょう。

それと、アイデアと言っても目的というか、こういうことができるといいかなあといったものがあるわけだから、手がかりがあるのである。ではビジネスサービスの場合はその手がかりは何なのだろうか。それがモデル起点というアプローチにあるように思っています。つまり、モデルを書いてそれを眺めることによってアイデアを湧出させようとすることです。最初にビジネスモデルを描くことで、そのモデルのどこの部分でどんなサービスがほしいかという観点で練ることになります。

ビジネスモデルというのは、何から構成されているのかという問題については、最近よく売れている本に『ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書』(アレックス・オスターワルダー (著 )/ イヴ・ピニュール (著 )/ 小山龍介 (訳 )/ 翔泳社)というのがあります。そこでは、ビジネスモデルの構成要素を次のように定義しています。

①顧客セグメント(Customer Segment)
②提供する価値(Value Proposition)
③チャネル(Channel)
④顧客との関係(Customer Relation)
⑤収入の流れ(Revenue Stream)
⑥主なリソース(Key Resource)
⑦主な活動(Key Activity)
⑧パートナー(Key Partner)
⑨コスト(Cost Structure)
 
これらの要素をビジネスモデルキャンバスというところ記述していくわけです。これを埋めていきながらアイデアを出していくとよいでしょう。ただ、これだと"提供する価値"の中にアイデアが詰まっていくように思えてくる。つまり、他の要素を検討しながら価値へつなげていくのが順序だと思うのである。いきなりは価値は書けないのではないでしょうか。

従って、ぼくのやり方は、どこの誰に(市場・顧客)にどんな商品(製品・サービス)をどのリソース(人・モノ・金・技術・チャネル等)を使って、どのように提供(サプライチェーン)して、どうやって儲けるか(収益モデル)をまず記述して、それぞれの強み弱みの分析結果や思いを表現したものが価値となるように思っています。

その価値を実現するのがビジネスサービスであり、そこからどんなものにするのかというアイデアを導き出すのです。いずれにしろ、ビジネスモデルをまずは書いてみて己の立ち位置を確認していてそこから発想するのが現実的で実現性の高いアイデが生まれるのではないでしょうか。
 
 

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