ビジネスモデルの9つの構築ブロックをキャンバスに書き込むことを提案しました。これは、ビジネスモデル・ジェネレーション(BMG)という考え方をベースにして埋め込むものですが、どういうことを書くのかというのを概観してみます。実はこの方法論では、最初にあげた6の"ど"を書くことを推奨していますが、なぜそのまま使わないかという理由を探る意味でもおさらいしておく必要があるので見ていきます。

各ブロックの定義の順番はどこからでも構わないのですが、一応本に書いてある順番にします。最初は顧客セグメントです。顧客ニーズ、行動、態度によって、顧客をグループ化してセグメントに分けることが重要です。どのグループをターゲットにして、逆にどのグループを無視するのかを決めることになります。マーケティングでいうところのSTPのSですね。

この顧客セグメントの例があげられています。「マス市場」「ニッチ市場」「細分化」「多角化」「マルチサイドプラットフォーム」です。この中では最後のマルチサイドプラットフォームというのがわかりずらいかもしれません。複数の独立したセグメンテーションをもつケースになります。例としてはクレジットカードがあります。カード保有者とカード利用可能店という2つの顧客を持っているケースです。こうして、どういう市場・顧客を対象にするかを決めます。

次は価値提案です。価値提案とは、顧客の抱えている問題を解決し、ニーズを満たすもので、顧客がなぜその会社を選ぶかという理由になります。価値を生み出す製品とサービスと記述します。価値にはどんなものがあるのかは次章の「10の提案価値」で詳述します。

3番目はチャネルです。顧客セグメントとどうやってコミュニケーションし、価値を届けるのかを書きます。チャネルの機能としては、「企業の製品やサービスの認知度を上げる」「企業の価値を評価してもらう」「製品やサービスを購入できるようにする」「顧客に価値提案を届ける」「購入後のカスタマーサービスを提供する」というのがあります。それぞれはバリュー・チェーンプロセスの各フェーズ、すなわち、認知・評価・購入・提供・アフターサービスに対応しています。

さて4つ目は顧客との関係になります。企業が顧客セグメントとどういう関係を結ぶかです。いわゆる営業プロセスがここに含まれます。顧客獲得・顧客維持・販売拡大というステップを持った関係になります。こうした局面でどういう関係を築けば、スムーズに顧客獲得し、優良顧客化でき、販売が拡大できるかを記述します。

こうした顧客との関係はいくつかのカテゴリーに分けられます。「パーソナルアシスタンス」「専任のパーソナルアシスタンス」「セルフサービス」「自動サービス」「コミュニティ」「共創」などがあります。最初の2つは、顧客担当者のことで通常は営業とか相談員、コールセンターなどで後者はその顧客に専属でついてくれる場合になります。

最近増えているもの「コミュニティ」や「共創」というのがありますね。顧客同士のつながりを促進するためにユーザコミュニティを活用するとかが行われています。フェイスブックなどを利用する場合もあります。また、企業が顧客と一緒になって価値を創造しようという動きも出てきていて、アイデアを創出する段階やコンテンツを製作する時など様々な場でコラボレーションが進んでいます。
   

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