顧客接点つまり需要サイドのビジネスモデル要素のあとは、供給サイドのほうを見ていきます。最初は、ビジネスモデルを実行するに際して必要な経営資源です。いわゆる、ヒト・モノ・カネといったことになります。もう少し別な言い方をすると、物理的なリソース、人的リソース、ファイナンスリソースですが、そこに知的財産を加えるようになってきています。現代のビジネスではこの知的財産の重要性が増してきているように思います。

物理的なリソースは具体的には工場、ビル、車両、機械、システム、販売システム、流通ネットワークのようなものです。設備・インフラ・システムといったものがあげられます。最近では、ネットビジネスのように物理的なリソースをあまり持たないでもビジネスが始めるので参入がしやすくなっています。ただ、ネットビジネスだから物理的なリソースが大事ではないということはなくて、典型的な例ではアマゾンの物流システムは非常に大がかりでそこがキーポイントになっています。

これからますます重要性を帯びてくるのが情報システムではないでしょうか。ここの議論ではITシステムを構築するというゴールになっていますが、強いあるいは特徴的なITシステムがあるからこそ新しいビジネスができるとか、ビジネスモデルの変革にすぐに対応できるとかといったことが可能になるように思います。ですから、重要な経営資源であると言えそうです。

人的リソースでは文字通り人材ということになりますが、少し拡げて組織とか人脈といったものも含んで考えてみたらどうでしょうか。人といっても企業では組織活動という形でパワーが発揮されますので、個人のスキルを効果的に集合できる組織能力は大きな経営資源だと思います。また、中小企業など企業間連携が必要になってくるケースも増えてきています。そんな時に、社長同士のつながりとか、技術者同士の交流とかが強みになることもあります。

企業は何だかんだといっても最終的には資金的な問題が大きくなります。時には一時的な運転資金や多額の設備投資が必要になったりします。そうした資金の保有や調達が可能なファイナンスリソースも重要なものになっています。その場合、自力で出来ることもあるかもしれませんが、他力に頼るには信用力も問われてきますので、信頼される経営というものも間接的な経営資源の一つかもしれません。

知的財産には、ブランドや知的所有権、特許や著作権、パートナーシップ、顧客データベースなどがありますが、最初に言いましたように重要性が増してきています。差別化要素や競争優位性を知的財産として管理することも大事です。ただ、今日のようにすぐに真似られてしまうということとか、変化が激しい場合にどう管理するかは難しくなっています。最近のオープン化の流れの中ではかえって閉じた形で管理しない方がよいなんてケースもあり柔軟な対応が必要になってきます。ただ言えることは、長い時間の中で優れた組織文化のもと醸成されたようなブランドや知的財産はすぐには真似されることもないし、変化対応ができやすいものであることは間違いないと思う。
  

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