(3)継続的な活動
BPMの非常に重要な考え方に継続的な活動というのがあります。よくBPMとBPR(Business Process Reengineering)が混同されますが、BPRというのは、時限的に改革するイメージです。それに対してBPMは継続的な活動です。ここまでやれば終わりということがないのです。

プロセスというのは、化学プロセスや生産プロセスなどをみてもわかるように所定のアウトプットを出すために連続的に稼働させるものですから、そうしたコントロールすることと同時により早くとかより多くといった改善を行って行きます。ビジネス・プロセスも同じように絶えずプロセスの状態をセンシングして、管理範囲から外れないようにコントロールしなくてはいけません。

継続的な改善活動は、プロセス内での改善、たとえばアクティビティを中抜するとか、適用ルールを変えるとか、参照情報を増やすとかいった改善もさることながら、新しいプロセスを追加するといったこともあります。ビジネスモデルを変えた結果、それに見合ったプロセスが求められた場合とかです。

本事例では、取り扱い商品を標準在庫品から特注品へとシフトしました。そこでのキープロセスは「見積提示プロセス」でした。顧客要求をきちんと把握して、それを設計部門にエスカレーションして、粗々の設計を行い、提案図面や原価を算出してもらい、製造部門と相談して納期を決め、見積書を作成するといったプロセスです。

最初の重要なポイントは顧客要求確認シートです。特注品の場合は顧客の真の要求を聞き出すのはなかなか難しいものです。ベテランの営業だと経験から導き出すことができるかもしれませんが、若手だとインタビュー項目に抜けがあったままで設計に渡したりするので、聞き取りをやり直すこともしばしばでした。そこで、あらかじめ聞くべき項目を設定してそのシートに埋め込むことにしました。

ただ、最初から完璧なものはできるわけではありませんから、とりあえず必要最低限のものを用意しておいて、不足するものがあったらあとで追加するといったやり方をしました。ですから、常に追加、修正を繰り返すしながらブラッシュアップするわけです。こうした継続改善は他のアクティビティでも同様にやっていきます。

こうしたことで特注品の売上も伸びたのですが、既存顧客を相手にしているとやはり頭打ちになってきます。そこでビジネスモデル上の顧客セグメントを見直すことになります。新規顧客の開拓が必要になるわけです。そうなると、いままでのプロセスだけではうまく行かなくなります。ビジネスモデル要素のどこがポイントとなるかによってキープロセスも違ってきます。

この場合は言うまでもなく「新規顧客開拓プロセス」ということになります。どういう業種業態なのか、地域はどこなのか、会社の規模はとかのターゲットを決め、キャンペーンをどんな風にやるのかといったことが並んだプロセスが対象となります。といったように、日常的な課題を解決するようなところから、ビジネスモデルの変化に対する対応といったところまで、継続的な活動を行うことが大変大事なことになのです。

【成功のポイント】
継続的な取組みでプロセスを進化させること

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