今回からは、実際にプロセスをどう設計していくかというお話になります。

2. プロセスデザインの進め方  
(1) 対象プロセスの特定
「特注品で新分野を開拓し売上げ・利益をのばす」という戦略に対して「ベテランの営業に依存しない要求確認」「収益性を確保した見積」「役割分担の明確化」といった課題が抽出されました。

特注品だと顧客がどんなものを望んでいるのかをきちんと把握する必要があります。しかし、これはある程度の経験やノウハウがないと難しいのでどうしてもベテランの営業にたよってしまいます。若手でも的確な要求確認ができるような仕組みが要るなあということになります。また、原価を計算しないで要求通り作ってみたら赤字だったなどということも出てきます。特注品は粗々の設計をしますから、顧客要求に対する設計の関わり方も問題になってきます。

こうした問題点をみていくと、最も優先して整備すべきものは何かが見えてきて、それが「見積提示プロセス」であると結論付けました。このように、戦略からそれを実現するための阻害要因を検討し、課題化したものを解決するための狙い所のプロセスを特定していったのです。いきなりこのプロセスにBPMを適用してみましょうといった取組を見聞きすることもあるのですが、単に効率化の手段としてという意味は多少はあるかもしれませんが、大事なことは、戦略とか事業方針といったものとの連動性を持ったBPM適用が効果的です。

さらに、その後特注品という新規商品へシフトしても既存顧客の範囲では限界が出てきて売上げの伸びが止まったため、(STEPⅠ)顧客の範囲を拡大した新たなビジネスモデルを設定し、それを実行するために営業プロセスの中の別のプロセスである「プロモーションプロセス」を対象としたBPMを実行しました。(STEPⅡ)
  

このように、BPMをいきなりプロセス設計や実装から入ってしまうのではなく、新しい戦略に沿ったビジネスモデルからBPMを適用すべきプロセスを選定していくアプローチが大事になってきます。つまり、ビジネス上の要求の受け皿としてプロセスがあるということなのです。
 
【成功のポイント】
ビジネスモデルに戦略や課題を記述して、そこを起点としてプロセスにマッピングすること

  

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