始点と終点と中間アクティビティが決まったら、主要なアクティビティである意思決定で確定すべきデータあるいは判断項目を定義することになります。この辺になるとわかりづらくなりそうなので具体的なプロセスを例にして説明していくことにします。

「見積提示プロセス」を例に今までのおさらいも含めて見ていきましょう。このプロセスの始点は「見積依頼」で、終点は「見積書提出」です。このプロセスは典型的な顧客接点プロセスですから、始点から先に決めます。お客さんはこういうものが欲しいから見積書を作って送ってくれと言いますのでそこが出発点になります。

見積依頼は見積書をお客さんが受領して終わります。つぎの商談から受注までを一つのプロセスと考えてはいけません。顧客は見積をもらってから発注するかどうかはわかりませんから別のプロセスとして扱います。このように、リクエストに対するレスポンスという関係がプロセスの骨格となるわけです。

次に中間アクティビティをみていきましょう。意思決定プロセスでは、「依頼受付」「要求仕様確定」「意思決定」「作業」「報告・登録」という要素からなっていることを前回示しました。ですから、「見積依頼受付」が最初で最後が「見積結果報告」ということになります。2番目の「要求仕様確定」というのは、どんなものあるいはどんなことを見積もって欲しいかを確定することです。

お客さんの頼み方も様々できちんとした依頼書を書いて提出してくれる場合もあるでしょうし、逆にだいたいこんなものでといった曖昧な表現で頼んでくる場合もあります。話は少しそれますが、この両極端の場合は注意が必要です。きちんと仕様を決めてくれるというのは一見良さそうですが、あまりに詳細に決められると提供側の裁量を入れられないという事態が起こるケースもあってやめたほうがよいと思います。

普通は見積を依頼する側よりも提供側のほうが情報が高度で多いはずだからプロの意見を取り入れたほうがいいからです。素人が玄人のことに口出しするなですね。反対に、曖昧な依頼も困ったものです。往々にしてベテラン同士のやりとりにあったりします。手戻りに泣かされることになります。

ここでの主題は「意思決定」の中身の定義の話ですから、「見積提示プロセス」ではどうなるのでしょうか。その前に意思決定と言うのはどういうことをすることなのでしょうか。それは、"データを確定すること"と"ある判断をすること"と考えています。データ確定も原則一つのデータです。こういう数値にするという決定のことです。

ここでおわかりかと思いますが、「依頼」から「要求仕様」を確定するというのは、確定してほしいデータ、判断をしてほしいことを書き出すことに等しいのです。「見積提示プロセス」では、実際には顧客要求を聞いてから意思決定アクティビティが決まりますが、理解しやすいように常識的なものをあげておきます。

見積書に記入する項目として主なものは、「商品仕様」「数量」「納期」「価格」といったものになるでしょう。こうしたデータをプロセスの中で順番に決めて行くわけです。そして、意思決定ともう一つの中間アクティビティに「作業」というのがあると言いました。この例では、「見積書作成」というのが作業になるわけですが、今どき手書きではないので、確定データを中間登録しておけば自動的に作成してくれるでしょうから、ほとんど作業なしでプロセスオペレーションできることになります。
  

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